気になるCM

  • 違和感

http://www.toyotahome.co.jp/cm/cm_04_01.html
トヨタホームのCMで、寺田農が扮する父親が自分の家を建てている現場の人間に深々と頭を下げるCMが気になる。
良い家を建ててくれる(であろう)現場の人間にお願いしますと頭を下げるのはうつくしい行為で、このCMのイミは、トヨタホームの現場は、「信頼するに足る人間が働いている現場なんですよ」と言いたいのだと思う。
が、それをCMにするのは頂けない。
お金を払い、その対価として家を手に入れるのであるから、立場は平等であるが、日本の商習慣からすると、先に頭を下げるのは、現場の人間であるのが正しい。
あのCMのセリフ「だいぶ出来て来てるね。(だったっけ?)」からすると、この親子が現場に立ち入るのは初めてでは無さそうである。
が、初めて会う人にする様なあのお辞儀のイミは、また、寺田農の意味深な「うん(だったっけ??)」と覇気の無い返事のイミは、何なのだろう?
初めて訪れるので無ければ、現場の人間とは顔見知りになっていそうなものだが、そうはなってなさそうだ。

  • 理想としては

現場監督が真っ先に頭を下げ、現場の下請けを紹介し、親子と現場と和気藹々と言うのが理想ではなかろうか?

  • ワタクシの考察

トヨタホームは大手であろうから、現場で働いているのは、その下請けか孫請けであろう。
上のリンクにも書いている、

「職人さんたちへのお心遣いは不要です」
とお伝えしておりました。
しかし、工場生産が進んだとはいえ、住宅建築はやはり
現場の大工さんの手で仕上げられていくのも事実。
トヨタホームは関係者一同、心を込めてご家族のために、
家づくりをお手伝いさせていただきます。

上の引用の意味をわかりやすく翻訳すると、

「現場に来て頂くと手抜きができないので困ります。」
とお伝えしておりました。
しかし、工場生産による大手支配が進んだとはいえ、住宅建築はやはり
現場の下請け大工さんの手で仕上げられていくのも事実。
トヨタホームは下請け孫請け一同、心を込めてご家族のために、
家づくりをお手伝いさせていただきます。(トヨタホームはお手伝いだけの看板です。)

すなわちこの親子は、基礎工事に立会い、基礎工事の現場の人間に頭を下げ、次の工程で別の下請けの人間に頭を下げ、また次の工程で別の下請けの人間に頭を下げ、、、と家が完成するまでそれぞれの下請けの人間に頭を下げ続けて行くのであろうか?
ストーリー仕立ての凝ったCMではあるが、計らずも反感を買ってしまう結果になってしまっていないか心配である。